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vermeer

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photo: otaru, hokkaido


2013年、美術展覚書。
ひそやかに番外編で海外バージョン。

18) Vermeer and Music: The Art of Love and Leisure
 Sainsbury Wing, The National Gallery


ロンドンには、フェルメールが4枚ある。

ナショナルギャラリーに2枚。
バッキンガム宮殿に1枚。
ケンウッドハウスに1枚。

現在ケンウッドハウスが改修中ということで、
ナショナルギャラリーに来ている、ということまでは知っていた。

下調べなどほとんどできなかったのだけど、
前日チラとバッキンガム宮殿のHPをのぞいたら・・・
な、なんとフェルメールはナショナルギャラリーに貸し出し中、と!

絵が本来ある場所で観ることができないのは残念だけども、
あまり広範囲を移動することができなかったさめにとっては、
一ヶ所ですべて観られるなんて、本当に願ってもないこと。


その展覧会は、ナショナルギャラリーの別館で開催されていました。
入場料は£7。

安っ!
フェルメール4枚もあるのに、そんなんでいいの!?
毎度、海外の美術館には驚かされます。

展覧会自体は、そこまで大規模なものではなかったのだけど、
ロンドンにあるフェルメールはすべて音楽に関連するもの、ということで、
それらが集まるんなら、関連する楽器やなんかも一緒に、
音楽関連のオランダの絵画もいろいろと展示されていました。

そしてフェルメールは結局、な、なんと5枚、あったんです。

《ヴァージナルの前に立つ女》

《ギターを弾く女》

《ヴァージナルの前に座る女》

壁一面に、この3枚が左から並びます。
向かい合うヴァージナルの二人が、ギターの彼女を挟むようなかたちで。


これら一面の左側の壁に、厳かに。

《音楽の稽古》


もう一度、3枚をながめて振り向くと・・・

《ヴァージナルの前に座る若い女》

な、なんと、こんなところでまた会うとは。
この小さな彼女とは、3度めです。

・・・稼ぐねぇ。笑


同室には、フェルメールの絵画によく登場する、
ヴァージナルやリュートやギターの展示もありました。
絵画の中のものと本当にそっくり。

当時これらが奏でていたであろう音を想像しつつ、
フェルメールにどっぷりとひたる、とてもゼイタクなひとときでした。

ギターの彼女は本当にキラキラしていて、
ヴァージナルの前に立つ彼女のドレスは繊細すぎて、
フェルメールのサインの場所を探したり、
絵の中のタイルの模様や壁の傷までもしっかり見えるくらいの近さで、
もうなんだか感激で胸がいっぱいでした。

横浜へ引っ越してからの4年間のすべてが報われた気がしました。
ありがとう、ありがとう。


プラス4で、現在27フェルメールです。
by samepoo | 2013-08-18 23:40 | 美術 | Comments(0)
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